前回は、「ハイリターン・ハイリスク投資」に適した市場はどこかを説明しました。今回は、新興国株式市場が「ハイリターン狙いの投資」に最適な理由を見ていきます。

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労働人口が増え続ける新興国、減り続ける日本・・・

それでは、ここで少子高齢化が叫ばれる日本の状況を見てみましょう。残念ながら、日本の15歳以上の労働力人口は2000年代に入り減少傾向にあります。

 

特に15~29歳の労働力人口が2012年の1225万人(構成比18.5%)から2030年には1019万人(16.5%)に減ってしまい、逆に65歳以上は582万人(8.8%)から686万人(11.1%)に増えると見込まれています。労働者も高齢化が進行し、消費が落ち込む懸念があります。

 

投資という視点でこの状況を分析すると、生産と消費の担い手となる労働力人口が増え続ける新興国と、減少が予想される日本をはじめとする先進国では、どちらが適しているのでしょうか。

 

世界のGDPに占める比率は、先進国60.7%に対し新興国39.3%(2015年推定)です。経済成長を続ける新興国が4割程度を占めるまでになりました。

 

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一方、世界の株式時価総額に占める新興国の比率は先進国約89%に対し新興国約11%(2016年6月末時点)と、こちらは先進国が9割近くを占めています。ただし、今後の人口増加率を考慮すると、新興国の株式の割合は増えていくことが推測できます。

新興国株式の中でも「高配当利回りの株式」に注目

新興国は、高い経済成長率と増加が見込める人口、広大な国土には鉱物資源やエネルギー資源、農産物などの豊富な資源を有しています。

 

そこで「スパイス的な投資」を考える時、新興国が第一の候補となるのです。具体例として、「ピクテ新興国インカム株式ファンド」を見てみましょう。

 

ここでポイントとなるのは、新興国株式の中でも高配当利回りの株式に注目することです。「育てる投資」の一例として紹介した「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド」も高配当の公益株式を選別していましたが、新興国の株式に投資する当ファンドにおいても、高配当というフィルターをかけて銘柄を選別しています。

 

企業は一般的に利益が出ていないと、株主に配当を出すことができません。したがって、毎期安定的に配当を行っている企業というのは、玉石混交の新興国企業の中でも、業績が安定的に推移している優良な企業である可能性が高いと言えます。これが、当ファンドが高配当を銘柄選別のフィルターにしている理由の一つです。

 

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    本連載は、2016年10月31日刊行の書籍『211年の歴史が生んだピクテ式投資セオリー』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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    萩野 琢英

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