「物価変動」と「為替レート」の関係

今回は、「物価変動」と「為替レート」の関係を見ていきます。※本連載は、大阪府の有名高校の教諭を歴任し、現在は大阪府立天王寺高等学校の非常勤講師を務める南英世氏の著書、『意味がわかる経済学』(ベレ出版刊行)の中から一部を抜粋し、経済学の基礎知識をわかりやすく説明します。

もし日本の物価が100倍になったら、為替レートは…

ある国の物価が変動すれば、為替レートも変動します。たとえば、物価が上昇すれば、その国の通貨価値が下落するので為替レートも安くなります。

 

少し極端に考えてみましょう。いま、日本の物価が100倍になったと仮定します。そのとき、為替レートはどうなるでしょうか。インフレが起きる前の為替レートを1ドル = 120円とすれば、インフレによって円の価値が100分の1になりますから、理論上は1ドル = 12000円になるはずです。

 

すなわち、日本でインフレが起きると、円安・ドル高になります(図表1)。反対に、日本がデフレになれば円高・ドル安になります。

 

[図表1]インフレになると円安になる

貿易赤字、景気悪化…マイナス要因で為替レートは下落

一般に、ある国にとって良くないと思われることが起きると、その国の通貨が売られ、為替レートは下落します。

 

たとえば、「経済成長率が下がった」「失業率が悪化した」「財政状況が悪化した」「テロが発生した」などといったことが起きると、その国の通貨が売られ、為替レートが下落します。

 

以上をまとめると次のようになります。

 

[図表2]短期的為替レートの決定要因

本連載は、2017年5月25日刊行の書籍『意味がわかる経済学』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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大阪府立天王寺高等学校 非常勤講師

1951年生まれ。金沢大学卒。金沢大学助手を経て、1983年より大阪府立高等学校社会科教諭。2006年より指導教諭として、新採教員および中堅教員の授業力向上のために助言および師範授業に取り組む。「授業とは感動を与えることである」という信念のもと、社会現象の本質を考える授業を実践。著書として、『意味がわかる経済学』『学びなおすと政治・経済はおもしろい』、高等学校用教科書『政治・経済』『現代社会』『社会と情報』など多数。ホームページ  http://homepage1.canvas.ne.jp/minamihideyo/ 

著者紹介

意味がわかる経済学

意味がわかる経済学

南 英世

ベレ出版

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