前回は、9%台の利回りを実現させたアパート建築費の削減術を取り上げました。今回は、「間取り」の変更でアパートの建築コストを1000万円圧縮した例を紹介します。

部屋数を減らして「建築コスト」を削減

学芸大学新築アパート(新築プロジェクト4)

 

①購入:2015年4月(土地契約月)

②最寄駅:東急東横線学芸大学駅徒歩5分

③価格:1億1250万円(土地7350万・建物3900万)

④部屋数:6部屋(1K×6部屋)

⑤家賃:60万円/月(表面利回り6.4%)

⑥築年年数:新築(2016年3月完成)

⑦借入金額:9000万円

⑧借入期間:30年

⑨借入金利:1.0%

 

融資が思ったより伸びなかった。金額は伸びなかったが、その分、金利を相当安くしてもらった。とにかく前進あるのみ。

 

狭い住居を9部屋作るか、ゆったり目の部屋を6部屋作るか、相当悩んだが、「自己資金投入額」・「納期前倒し」を考慮した結果、6部屋プランで進めることにした。こうすることで、耐火構造から準耐火構造となり、建築コストを1000万円下げることができた。かつ納期も1か月前倒しが可能となった。

 

このままでは完成が3月末に間に合わないのでは?という状況まで追い込まれた中で、9部屋⇒6部屋の部屋数減により、コスト・納期を大幅に改善できたことは非常に大きい決断だった。かつ、ベテランの設計士にも当たり、みるみる間取りは収益性が上がるように蘇えってきた。もちろん、家賃収入自体は、9部屋⇒6部屋で目減りするが、利回りという見方をすればそんなに変わらない(収入が目減りする分、建築コストも下がっている)。

 

部屋は、女性目線でプランニングした。各部屋は、20平方メートル以上を確保して、オートロック・宅配BOXも完備予定。全体的には白を基調としつつ、階段はアクセントカラーの赤で塗装。なかなか面白い仕上がりになりそうだ。

建物購入の際に支払った消費税の還付を受ける

このように直近では全力で新築プロジェクトにシフトしている。5~10年は安泰だろう。ただ、その間に胡坐をかいていれば良いかといえば決してそんなことはない。

 

●膨れ上がった5億円の負債を減らしていく。

●多角化して、新築アパート以外の収入源を増やす。

 

など、やることはまだまだある。

 

消費税還付もその1つだ。土地には消費税がかからないが、建物には消費税が発生する。支払った消費税を還付する方法がありそうだ。専門的な話は税理士に任せるが、しっかりとした段取りと準備が必要だ。還付を受けることができれば、次の事業用資金に回せるために、メリットは非常に大きい。是非、しっかり準備を整えて、実施すべきスキームだ。

 

2~3人の税理士に相談したが、一般的な決済の顧問契約内で、この消費税還付スキームまでやってくれる税理士はいなかった。税理士の成功報酬は、還付金の25%前後が相場だ。自分一人の力じゃ、全く還付されない消費税が報酬を差し引いて8割も戻ってくるならば、やる価値は十分ある。餅は餅屋で、○○士と呼ばれる専門分野はさすがに外注して早めに巻き込んだ方が良い。

理系サラリーマン大家が伝授する  不動産投資で不労所得1000万円を得る方法

理系サラリーマン大家が伝授する 不動産投資で不労所得1000万円を得る方法

溝口 晴康

幻冬舎メディアコンサルティング

いまや大ブームとなった不動産投資。しかし初心者であれば、どんな物件を買うべきか、資金をどのように調達するのか、購入後はなにをすればよいのかなど、わからないことだらけ。しかし著者は、そこで、自ら不動産投資にチャレ…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧