今回は、海外への分散投資の必要性を見ていきます。※本連載は、1億円倶楽部の主幹などを務め、年収1億円超のクライアントを多数持つ富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー江上治氏の著書『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』(あさ出版刊行)の中から一部を抜粋し、お金を上手に運用するコツを会話形式でやさしく解説します。

先進国でこんなに長期的に株価が低迷している国はない

前回の続きです。

 

「どうしたの?」

 

 

「だって、『外国株式』『外国債券』とか『外国』っていう名称がつくと、危険な感じがしませんか?」

 

 

「気持ちはわからなくはないけど、考えすぎかな。むしろ、いまの時代、日本株式のみにこだわるべきではなくて、投資先は、グローバルに考えなければいけない」

 

 

「・・・そうはいっても、なんだか怖いですよね・・・」

 

 

「でも、考えてごらん。国内市場の成熟化を察知して、海外に資本を投入していった日本企業はごまんとある。たとえば、ユニ・チャームとか良品計画とか」

 

 

「たしかに、海外で売上を伸ばしている企業は多いって聞きますけど・・・」

 

 

「近年は株価が上昇したとはいえ、日経平均株価はピーク時の3万8957円の半値ほど。先進国でこんなに長期的に株価が低迷している国はないですよ」

 

 

「そういえば、友人も昔、買った株が売れなくて、困ってると言ってました」

 

人口 × 生産性 = 経済成長…これからの日本は?

「日本の株価は長期で低迷してるけど、これは何を意味していると思う?」

 

 

「・・・バブルの後遺症?」

 

 

「バブルから、もう20年以上も経っているよ」

 

 

「・・・投資しようっていう日本人の数が少なくなったとか?」

 

 

「日本の株式投資の主要プレイヤーは外国人投資家。だからそれもあまり考慮しないでもいい。それよりも、日本は成長しない国だと、その外国人投資家たちに見なされているということが原因だと思う」

 

 

「どうして、そう言えるんですか?」

 

 

「経済成長は、『人口×生産性』なんだ。でも、日本はこれから人口が急激に減っていく。だから成長が期待できないということなんだ」

 

 

「たしかに。若い人のほうが少なくなってますもんね。海外はどうなんですか?」

 

 

「一時的に落ちることはあっても、長期的には上昇傾向にあるね。とくに人口が増え続けるアジア、アフリカなどの新興国。投資信託や変額保険を買う際には、外国株式にも分散投資することをオススメするよ」

 

本連載は、2017年4月23日刊行の書籍『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

給料が上がらなくても、  お金が確実に増える方法を  教えてもらいました。

給料が上がらなくても、 お金が確実に増える方法を 教えてもらいました。

江上 治

あさ出版

お給料が増えない。ボーナスも期待できない。臨時収入だってない。景気がいいのは昔の話で、このご時世、多くの人々が不況に苦しんでいます。マジメに働いたところで、お給料は増えませんし、ローン、教育費、老後と支出ばかり…

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