白内障の手術で使用する「眼内レンズ」の選び方

前回に引き続き、「白内障」に関するQ&Aを見ていきましょう。今回は、白内障の手術で使用する「眼内レンズ」の選び方を説明します。

ステロイド投薬によって白内障が発症することも

Q:現在IgA腎症の治療でステロイド投薬中です。「その副作用から白内障にもなりかけている」と診断されました。左目が、まぶしく感じるようになっていますが白内障が進行しているのでしょうか?

 

A:今回のお話から判断すると、左目の症状は白内障による可能性があると思います。白内障は目の中の水晶体の濁りで、徐々に進行してきますが、中心部に濁りが出はじめると急に症状として感じることとなります。

 

特にステロイドによる白内障は、水晶体の後囊下に混濁が限局的に出てくるので、患者さんはまぶしく感じることが多いようです。眼底検査を受けて眼奥の病気でないことを確認し、また目の表面に傷などがないかどうかチェックが必要です。

近くを見ることが多ければ、眼内レンズの焦点は近視に

Q:眼内レンズを選ぶ際、病院では「近くか遠くかどちらに焦点を合わせたい?」と聞かれ、視力は悪いので「近めで」とお願いしました。それでよいのでしょうか?

 

A:単焦点眼内レンズを入れた場合、調節力が全くなくなり完全な老眼の状態になってしまいます。そのため遠くも近くも眼鏡なしで見ることは不可能です。

 

普段から「近くを長く見ること」が多いようでしたら、近くを眼鏡なしで見えるように合わせて、遠くは眼鏡で見るのがよいでしょう。逆に「近くを長く見ること」が少ないなら、近くは老眼鏡を使用して見ることにし、普段は眼鏡なしで過ごせるようにしましょう。

 

しかし現在30代で生活に困っていないようでしたらもう少し手術を遅らせるのも選択肢のひとつです。

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連載正しい知識を身につける――まぶた、まつげ、検査、白内障に関するQ&A

日本眼科学会認定眼科専門医
指導医 

1998年名古屋大学医学部卒業後、社会保険中京病院に勤務。
2000年、社会保険中京病院眼科医員。
2005年ハーバード大学 Massachusetts Eyeand Ear Infirmary 留学。2006年、イリノイ大学眼科留学。2012年慶應義塾大学医学部大学院卒業博士号取得。同年、岐阜赤十字病院眼科主任部長、名古屋アイクリニック角膜・眼表面担当医に就任。白内障、レーシック、フェイキックIOLから角膜移植術、角膜クロスリンキング、眼瞼手術など最先端の手術をマルチにこなす。2011年~2015年までの手術実績約3700眼。
慶應義塾大学医学部 眼科学教室 非常勤講師。
大連医科大学客員教授。
中華人民共和国 非常勤医師免許取得。
ICLインストラクター。
トラベクトームインストラクター。

著者紹介

目の悩み・疑問がスッキリ解決する500のQ&A

目の悩み・疑問がスッキリ解決する500のQ&A

小島 隆司

幻冬舎メディアコンサルティング

「白内障の手術受けるべき?」「目がかすんで見えるけど、これって病気?」ウェブ上の「眼科相談室」には、毎日全国の方々からたくさんの悩みが寄せられています。著者は、約10年間にわたって約6000件以上の質問に丁寧に答え…

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